アドバンスコースの受講生の方々を直撃レポート。担当犬との関わりや講座を受けての感想など、実際のスクールの中身が分かります!
第2回目の今回は、チップ(もうすぐ4歳)の我が家へのお泊り体験についてお話します。 お泊りは、親密になる大チャンス。我が家にはハスキー(♂15歳・ほぼ寝たきり)とゴールデン (♀1歳6ヶ月)もいますので、いつもと違う環境でチップがどんな顔を見せてくれるのか楽しみです。
最初はゴールデンが留守のときにチップを家にあげました。チップはハスキーには近づかず、
見ないようにしているようです。ハスキーの方も特に目に見える反応は示しません。
後日10センチ近くまで寄りましたが、ハスキーはチップの顔の臭いをクンクンとかいだだけ。
『あ、そうなの。』という感じ。チップも大人しくしていました。
どうやら、この二匹は大丈夫のようです。翌日、お泊りで遊びに行っていたゴールデンが帰ってきました。
ちょっと驚いたようですが、お互いにお尻の臭いをクンクン。犬界の作法どおりですね。
その後、二匹も仲良く・・・とは、いかず、なにやらチップはえらく威張っています。
「カルルルルルルッ」と唸り声をあげて、まるでグレムリンのように全身でゴールデンに飛び掛って
いくこと数度。何故でしょう?最初は恐れからだと思っていましたが、どうやら熾烈な(?)
順位争いの始まりだったようです。
さて2回目のお泊り、チップはもうトイレでオシッコ,ウンチできるようになりました。
(でもマーキングは別ですが)う〜ん、賢いです。チップだからなのか、プードルという種のせいなのか。
飲み込みが本当に早いです。さて、気になるゴールデンとの関係ですが、相変わらず、
あまりよくありません。というかチップは私の側で悠々自適といった風ですが、ゴールデンがストレス
いっぱいのようです。特にチップがベッドに上がってしまったときの顔。
「し・ん・じ・ら・れ・なーーーい!」という声が聞こえてくるような表情です。
私が座っているとチップが横にぴったりくっついて陣取ります。
するとゴールデンは、まるで指をくわえて見つめる子どものように、離れたところから恨めしそうに
見ているだけ。何度も呼ぶとジレンマを感じているかのように、複雑な表情を見せます。
しまいには吼え始め、その場を去りました。その様子は、捨て台詞を残し去って行く、
まさに負け犬のよう。それに比べ、チップは片目もあけず、傍らで目をとじてまったりしています。
体の大きさは、ゴールデン30kg、チップ3kg。
なので、最初はゴールデンがチップに怪我をさせたりしないか、チップが怯えないか。
と心配でしたが、どうやら勢力図は完全に逆のよう。ゴールデンがチップに遠慮しているように
しかみえません。これは・・・もしかして年功序列?実は今までも何度か多頭飼いしましたが、
後から来る子は、皆年下で先住犬に逆らうことは決してありませんでした。
先にいる子に遠慮するのかな?と思っていましたが、今回の関係をみるとそうでもないようです。
人間界より自然に近い犬の世界。自然な安定した秩序が“年の順”なのかもしれない。と思いました。
【3〜4泊目】を、とばして夏休みへ突入
さて夏休み・・・長野県にやってまいりました。おばあちゃんのところへお泊りです。山での楽しみは犬との川遊び。以前、甲斐犬がいたときは、登山が楽しかったのですが、ゴールデンとの楽しみはもっぱら川遊びです。さてチップはどんな顔をみせてくれるのかな〜? まず、庭でダッシュ!走る。走る。走る。チップは飛ぶように走り回ります。ピョンピョン飛び跳ねながら走るチップ。ゴールデンと追いかけっこしてもチップの方が断然速い。しかも小回りがきくので、ゴールデンは追いつけません。犬が走り回り、戯れる(?)姿をみるのはなんて気持ちがよいのでしょう。観ているこっちも喜びが溢れて自然と声をあげて笑ってしまいます。 川で・・・川は流れも速く深いところもあるので、チップはカンガルーバッグの中。そこからジッと流れを見つめています。興味あるかな?浅瀬で降ろしてみましたが、「俺様なんで、こんなところに連れてこられたの?」という顔。水の中で海獣のように泳ぎ回るゴールデンとは逆に、仕舞いにはバッグの中でウツラウツラしはじめてしまいました。どうやら水には、あまり興味がないようです。
遊んでばかりではないですよ。肝心のトレーニングもやってますよ〜。
でも自宅でのトレーニングは、さぼってしまうか、熱が入りすぎてしまうかで、
ちょうどよくバランスをとるのが難しいです。チップは集中力にかける。
飽きっぽいといわれています。では集中力をつけるためにトレーニング時間を長めにとり、
何度も同じことをやる?これは失敗でした。できていたこともできなくなってしまいました。
せっかくできていた形がやればやるほど崩れていきます。泣きたくなりました。
私が額に汗を浮かべ熱くなるほど、チップは冷めて斜めの構えになってゆきます。
どうしてなの?このとき私なりに出した答えは、『チップは頭がいい。
だから、簡単にできることを何度もやるのは飽きてしまう』というものでした。
そこでトレーニング時間を10分ぐらいと短くすること。新しいトリック(芸)を考えること。
とりあえずこの二つを次の課題としました。失敗したり迷ったりするたびに落ち込みますが、
悩んだ末に見出す可能性のわずかな光を頼りに進むことで、チップとの関係は築かれて
ゆくような気がします。